学校法務Q&A

国公立学校の組織について

【Q】国公立学校の設置主体は誰でしょうか。

【A】国立学校の設置主体は国、公立学校の設置主体は地方公共団体です。

【解説】

学校教育法上の「学校」とは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校です(学校教育法1条)。

学校教育法上の「学校」を設置できる主体は、国、地方公共団体、学校法人です(同法2条1項)。なお、ここにいう「国」には国立大学法人及び独立行政法人国立高等専門学校機構が、「地方公共団体」には公立大学法人が含まれます。国が設置する学校を国立学校、地方公共団体が設置する学校を公立学校、学校法人が設置する学校を私立学校とそれぞれ呼びます(同条2項)。

従来は、国立大学法人の長と大学の長を一人の学長が兼任することとなっており、その結果、国立大学法人が設置できる国立大学は一つだけでした。しかし、国立大学法人法が改正され(令和2年4月1日から施行)、法人の長と大学の長に別の者が就任できるようになったため、一つの国立大学法人が複数の大学を設置することができるようになりました(同法10条)。この新たな制度を使って、国立大学法人岐阜大学と国立大学法人名古屋大学が統合されて、令和2年4月に国立大学法人東海国立大学機構が設立され、同機構が岐阜大学と名古屋大学を設置しました。

少子化を背景に、今後も国立大学法人の統合が進むかもしれません。

以上